吃音について


 吃音(きつおん、どもり)は、話し言葉が滑らかに出て来ない発達障害の一つです。単に「滑らかに話せない(非流暢:ひりゅうちょう)」と言っても色々な症状があります。吃音に特徴的な非流暢には以下の3つがあります。

 音の繰り返し(連発) 例「か、か、からす」

 引き伸ばし(伸発) 例「かーーーらす」

 言葉を出せずに間があいてしまう。(難発、ブロック) 例「…… からす」

このような発話の流暢性(滑らかさ、リズミカルな流れ)を乱す話し方を吃音と定義しています。

 幼児期に発症することがほとんどで、発症率は、幼児期で8%前後です。発症率に国や言語による差はほとんどありません。どこの国のどんな言葉でも吃音は存在します。

 吃音は成長するにしたがって自然となくなることもあります。しかし、成人になっての吃音者は100人に1人の割合で存在します。また、発症率は男性の方が高く、年齢や調査によって異なりますが男性が女性の2倍から4倍存在します。

 

 幼児期や学童期に話す時に吃音が出て、周りの友達から笑われたり、大人から「ゆっくり話してごらん」と注意されたり、自分自身でも体に不具合を感じたりすると、「話す(吃音が出る)」という行為と、笑われたり注意されたりしたときの不快感が結びついて、話すことや吃音が出る事そのものに不快感や不安を感じるようになります。そうなると、ますます話をすることが不安になり、それが高じて話す場面に恐怖すら感じるようになります。

 また、何か工夫をしたことでたまたま言葉が出たという経験をすると、言葉が出にくい時は常にその方法を使うようになることもあります。例えば、体を動かして勢いをつけることで話始めたり、ことばの最初に「あのー」をつける事があります。しかし、そのように努力しつつ話そうとしてしているにも関わらず、注意されることもあります。

 

 吃音を持つ人たちは、このような経験を通して、自分の言葉で自由に話すことに困難を感じています。今、吃音を経験している当事者の方、またはご家族、学校で吃音の生徒、学生の指導にあたっておられる支援者の方、少しでも吃音に興味のある方、愛媛言友会にご連絡ください。愛媛言友会では、吃音に関するご相談を受け付けています。個別でのご相談も可能ですので連絡をお待ちしています。